用語解説
本ツールで使用している不動産投資・税務・減価償却・ローンの専門用語を、わかりやすく解説します。 シミュレーター内のどこに登場するかも明示しています。
1. 不動産投資の用語
表面利回り
年間の家賃収入を物件価格で割った、最もシンプルな利回り指標。
計算式は「年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100」。たとえば月額家賃9万円・物件価格3,000万円なら、表面利回り = 108万 ÷ 3,000万 = 3.6%。
計算が単純なため広告で目にする機会が多い指標ですが、管理費・固定資産税・空室・ローン金利・税金などの実コストを一切考慮しないため、実際の手取りとは大きく乖離します。物件比較の入口としては使えますが、最終判断は実質利回り・税引後利回りで行うべきです。
本ツールでの使われ方
シミュレーター結果画面の「利回り」サマリーで 表面利回り として表示されます。実質利回り・税引後利回りと並べて比較できます。
実質利回り
経費を差し引いた、より実態に近い利回り。表面利回りより通常 1〜2% 低くなる。
計算式は「(年間家賃収入 − 年間経費) ÷ (物件価格 + 取得諸費用) × 100」。経費には管理費・修繕積立金・賃貸管理委託料・固定資産税・損害保険料などが含まれます。
表面利回りより実態に近い反面、ローン返済・税金は含まれません。サラリーマン投資では損益通算による還付金まで考慮した「税引後利回り」が最も実態を反映します。
本ツールでの使われ方
結果画面の「利回り」サマリーで 実質利回り (NOI利回り) として表示されます。
税引後利回り
税金影響まで織り込んだ、最も実態に近い利回り指標。
計算式は「年間税引後キャッシュフロー ÷ 自己資金 × 100」。給与所得との損益通算による節税効果(または節税終了後の追加納税)を含みます。
サラリーマン投資では、課税所得が高いほど節税効果が大きくなるため、年収帯によって同じ物件でも税引後利回りが変わります。本ツールは累進課税×損益通算×土地利息制限まで厳密に計算するため、業者シミュレーションよりも控えめな数字になることがあります。
本ツールでの使われ方
結果画面の「利回り」サマリーで 税引後利回り として表示されます。本ツールが投資判断の主軸として推奨する指標です。
キャッシュフロー(税前 / 税後)
月次・年次の手取り収支。「税前」と「税後」で意味が大きく変わるため区別が重要。
税前CF = 家賃収入 − 経費 − ローン返済(元金+利息)。物件単独の収支。
税後CF = 税前CF + 税影響(損益通算による還付金、または追加納税分)。サラリーマン大家にとっては税後CFが手元に残る金額のため、こちらを基準に投資判断します。
業者シミュレーションでは「税前CFがプラス」を強調するケースが多いですが、減価償却が終わった年以降は税後CFが大きくマイナスに転じることがあります。
本ツールでの使われ方
結果画面の「毎月のキャッシュフロー(1年目)」と「30年予測表」で、税前・税後の両方を併記表示します。
デッドクロス
ローン元金返済額が減価償却額を上回る年。会計上の経費が減って税負担が増える節目。
ローンの元金返済は経費にならず、減価償却は経費になります。減価償却が終わる、または元金返済が増えるとこのクロスが発生し、実際の手元キャッシュは減っていないのに帳簿上の利益が増えて税負担が跳ね上がります。
築15年以上の中古RCマンションでは、附属設備の中古耐用年数が下限の3年(最低基準)に達しているため、4年目から減価償却が大きく減少し、デッドクロスが早期に到来します。
本ツールでの使われ方
30年予測表でデッドクロス到来年が強調表示されます。詳細は 計算ロジック §4-6 「節税が終わる年」のしくみ を参照。
損益通算
不動産投資の赤字を給与所得から差し引ける制度。サラリーマン大家の「節税」の正体。
所得税法第69条に基づき、不動産所得が赤字の場合、その赤字額を給与所得など他の所得から差し引いて課税所得を圧縮できます。これにより所得税・住民税が減り、確定申告で還付金が発生します。
ただし重要な制限があり、不動産所得が赤字の場合、土地等を取得するためのローンの利子部分は損益通算の対象外です(次項「土地利息制限」参照)。本ツールはこの制限を厳密に実装しており、業者シミュレーションよりも控えめな節税額になることがあります。
本ツールでの使われ方
結果画面の「節税効果」「年次キャッシュフロー」で計算済みの値が表示されます。詳しい計算式は 計算ロジック §7 損益通算と税金への影響 を参照してください。
土地利息制限
不動産所得が赤字の場合、土地分のローン利息は損益通算に使えない(所得税法施行令第26条)。本ツール最大の差別化ポイント。
不動産所得が赤字の場合、その赤字を構成する利息のうち「土地等を取得するための負債利子」は損益通算の対象外となります。これは投機的な土地転がしによる節税を防ぐために設けられた制限です。
計算は次の通り:
土地利息 = 年間ローン利息 × (土地価格 / 売買代金)
損益通算不可額 = MIN(|不動産所得|, 土地利息)
損益通算可能額 = 不動産所得 + 損益通算不可額
数値例(中古RCマンション、売買代金3,060万円・築15年・専有面積23㎡):
- 1年目の不動産所得(計算上): -107万円
- 1年目の年間ローン利息: 約48万円
- 土地利息(土地比率70%): 48万円 × 70% ≈ 34万円
- 損益通算可能な赤字: -107万円 + 34万円 = 約 -73万円
差別化ポイント: 多くの業者シミュレーションはこの制限を考慮せず、節税効果を過大に見せている可能性があります。本ツールで「業者の試算より節税額が小さい」と感じた場合、その差の大半はこの土地利息制限によるものです。
本ツールでの使われ方
結果画面の節税額と税引後CFに自動反映されます。30年予測表の「不動産所得」列にも制限後の値が表示されます。詳細は 計算ロジック §7-2 土地利息の制限 を参照。
譲渡所得
不動産を売却して得た利益。「売却代金 − 譲渡時の簿価 − 譲渡費用」で計算。
譲渡時の簿価 = 取得費 − 減価償却累計額。減価償却を多く取っているほど簿価が下がり、同じ売却価格でも譲渡所得(売却益)が大きくなります。
これは保有中の節税の代償と言える側面もあります。減価償却で先に節税した分、売却時に譲渡所得税として一部回収される構造です。短期譲渡か長期譲渡かによって税率が大きく変わるため、保有期間の判断が重要になります。
本ツールでの使われ方
結果画面の「売却シナリオ」で売却年を指定すると、譲渡所得・譲渡税・売却後手取りが自動計算されます。詳細は 計算ロジック §8 売却時の計算ロジック を参照。
短期譲渡 / 長期譲渡
保有 5年以下=短期譲渡(税率39.63%)、5年超=長期譲渡(税率20.315%)。判定は「売却した年の1月1日時点」。
短期譲渡の税率は長期譲渡のほぼ2倍で、保有期間が1年違うだけで譲渡税が数百万円変わることもあります。
注意点として、判定基準は「売却した年の1月1日時点で保有が5年を超えているか」です。年初購入の場合は5年経過直後でも長期判定されますが、年末購入の場合は実質6年超の保有が必要になります。本ツールは1月1日基準で厳密に判定します。
本ツールでの使われ方
売却シナリオで保有期間を指定すると、短期/長期が自動判定され、適用税率と譲渡税額が表示されます。E2Eテストで5年=39.63%、6年=20.315% の境界判定を継続的に検証しています。
販売会社 / 仲介会社
不動産取引の二つの形態。仲介手数料の発生有無を分ける重要な区別。
| 取引形態 | 概要 | 仲介手数料 | よくある事例 |
|---|---|---|---|
| 販売会社(売主) | 不動産会社が自社所有の物件を直接販売 | 発生しない | 新築ワンルーム、デベロッパー販売 |
| 仲介会社 | 売主と買主の間に入って取引を媒介 | 法定上限まで発生 | 中古ワンルーム、個人売主物件 |
仲介手数料の法定上限は「(売買代金×3% + 6万円) × 1.1」で、3,000万円の物件で約108万円。新築ワンルームは販売会社からの直接購入が多く仲介手数料は通常発生しませんが、中古ワンルームは仲介経由が多く100万円前後の手数料が取得諸費用に追加されます。
判別方法は売買契約書を確認するか、営業担当者に「仲介手数料はかかりますか?」と直接聞くのが確実です。
本ツールでの使われ方
Step 3「物件詳細」で取引形態を選択すると、仲介手数料が自動計算されます(販売会社=¥0、仲介会社=法定上限)。詳細は 計算ロジック §2-1 仲介手数料 を参照。
サブリース
不動産業者がオーナーから物件を一括借り上げし、入居者に転貸する契約形態。「家賃保証」とも呼ばれる。
サブリース業者がオーナーから物件を借り、自社が貸主となって入居者に転貸する仕組みです。オーナーは入居者ではなくサブリース業者から毎月固定額(送金額)を受け取るため、空室・滞納リスクを業者が引き受ける代わりに、相場家賃の85〜95%程度の送金額に減額されます(サブリース料率は通常5〜15%)。
表面上は「30年家賃保証」など長期の安心感が強調されますが、契約には次のような特徴があります:
- 賃料減額条項: 通常2年ごとに送金額の見直しが業者から請求できる(借地借家法第32条による減額請求権が業者側にも認められる旨、最高裁平成15年10月21日判決)。
- 解約困難性: 借地借家法第28条により、オーナー(賃貸人)からの解約には「正当の事由」が必要。業者は借主として保護され、オーナーから一方的に解約できないケースが多い。
- 「30年保証」の実態: 多くは契約期間ではなく業者の借上げ権利の保証。送金額自体は契約期間中も変動しうる。
2020年の賃貸住宅管理業法改正により、サブリース業者には誇大広告禁止・重要事項説明義務が課されましたが、契約構造そのもののリスクは残ります。
本ツールでの使われ方
Step 4「収支情報」で契約形態を「サブリース」に切り替えると、家賃入力欄が「サブリース送金額(月額)」に変わり、賃貸管理手数料・空室率は0として計算されます。結果ページにリスク説明の警告ボックスが表示されます。詳細は 計算ロジック §5 サブリース契約の経済性 を参照。
2. 税務の用語
給与所得控除
給与年収から自動的に差し引かれる控除。給与所得者の「みなし必要経費」。
個人事業主の必要経費に相当する、給与所得者特有の控除です。年収に応じて段階的に変動し、年収162.5万円以下は55万円固定、年収850万円超では195万円が上限となります。
給与所得 = 給与年収 − 給与所得控除。この給与所得から、さらに基礎控除・社会保険料控除などの「所得控除」を引いた額が課税所得になります。
本ツールでの使われ方
Step 1の 給与年収 入力時に自動計算されます。控除テーブルは 計算ロジック §3-1 を参照。
所得控除
課税所得を計算する際に給与所得から差し引ける各種控除の総称。
主なものに基礎控除(48万円)、扶養控除(38万円/人)、配偶者控除、社会保険料控除、生命保険料控除、iDeCo拠出金控除(小規模企業共済等掛金控除)などがあります。
本ツールでは基礎控除・扶養控除・社会保険料控除を実装しています。生命保険料控除・iDeCoは含まれないため、これらが多い方は実際の課税所得は本ツールの試算より低くなります。
本ツールでの使われ方
Step 1で 扶養人数・社会保険料 を入力すると自動反映されます。
累進課税
所得が高くなるほど税率も高くなる、所得税の課税方式。最低5%から最高45%まで7段階。
日本の所得税は超過累進税率を採用しており、課税所得が195万円以下なら5%、4,000万円超なら45%といった形で段階的に税率が上がります。実際の税額は「課税所得 × 税率 − 控除額」で算出されます(控除額は段階の境界での税負担急増を防ぐための調整値)。
不動産投資による損益通算で課税所得が下がると、最も高い税率階層から削られていくため、高所得者ほど節税効果が大きくなります。年収3,000万円の方の節税効果が、年収500万円の方の何倍にもなる理由です。
本ツールでの使われ方
Step 1の給与年収に基づいて、適用される税率を自動判定します。税率テーブルは 計算ロジック §3-2 所得税の累進税率 を参照してください。
復興特別所得税
所得税額に2.1%上乗せされる時限税。2037年まで継続。
東日本大震災の復興財源として2013年から導入された付加税です。基準所得税額(課税所得 × 税率 − 控除額)に対して 2.1% が加算されます。住民税には影響しません。
例: 課税所得600万円の場合、所得税額 = 600万 × 20% − 42.75万 = 77.25万円、復興特別所得税 = 77.25万 × 2.1% ≈ 1.62万円。
本ツールでの使われ方
所得税の算出時に自動加算されます。詳細は 計算ロジック §3-3 を参照。
住民税
自治体に納める税金。所得割10%(一律)+ 均等割約 5,000円。
所得税と異なり累進ではなく一律10%(道府県民税4% + 市町村民税6%)。均等割は自治体により4,000〜5,500円程度で変動しますが、本ツールでは標準値5,000円で計算しています。
不動産投資による損益通算は住民税にも反映されるため、節税効果は所得税分+住民税分の合算になります(住民税は前年所得に基づき翌年6月から徴収)。
本ツールでの使われ方
所得税と一緒に自動計算され、結果画面の節税効果に含まれます。
不動産取得税
不動産取得時に1回だけ課される地方税。建物・土地それぞれに3%。
計算式は「建物の固定資産税評価額 × 3% + 土地の固定資産税評価額 × 1/2 × 3%」(住宅用地特例で土地は1/2軽減)。評価額は時価より低く、本ツールでは建物価格×0.6・土地価格×0.7で概算しています。
新築建物の1,200万円控除や中古マンションの軽減措置は組み込んでいないため、実額より高めに出る場合があります。納税通知書が届いている場合は手動入力を推奨します。
本ツールでの使われ方
Step 3で物件価格に基づき自動計算されます。減価償却の取得価額にも按分加算されます。詳細は 計算ロジック §2-3 を参照。
固定資産税
不動産を所有しているだけで毎年課される地方税。評価額 × 1.4%(標準税率)。
固定資産税評価額に対して 1.4% が課税されます。市街化区域内の物件は通常さらに都市計画税 0.3% が加算され、合計約 1.7% となります(一括徴収)。
住宅用地特例により200㎡以下は課税標準額が1/6に軽減されるため、ワンルームマンションでは売買代金の0.1〜0.2%程度が実際の負担になります。本ツールはこの中央値0.15%で自動計算しています。
本ツールでの使われ方
Step 4で自動計算されます(都市計画税と合算)。納税通知書から実額がわかる場合は手動入力を推奨。詳細は 計算ロジック §2-6 を参照。
都市計画税
市街化区域内の不動産にかかる地方税。評価額 × 0.3%(制限税率)。固定資産税と一括徴収。
都市計画法上の「市街化区域」内の不動産にのみ課税されます。区分所有マンションは大半が市街化区域内に立地するため対象になります。固定資産税と同じ納税通知書で一括徴収されます。
本ツールでは固定資産税と合算して、売買代金の0.15%として自動計算しています(個別の内訳表示はしていません)。
本ツールでの使われ方
固定資産税と合算で自動計算されます。納税通知書の合計額を手動入力することも可能です。
3. 減価償却の用語
法定耐用年数
減価償却の計算に使う、構造別に税法で定められた年数。RC造47年、木造22年など。
建物本体: RC造・SRC造=47年、鉄骨造=34年、木造=22年。附属設備: 構造を問わず一律15年。新築物件はこの年数で減価償却を計算します。
中古物件は別途「中古耐用年数」の計算式で残り年数を算出します。法定耐用年数が短い構造(木造)ほど早く償却が進むため、節税効果は短期集中型になります。
本ツールでの使われ方
Step 2の 構造 選択で自動的に適用されます。詳細は 計算ロジック §4-2 を参照。
中古耐用年数
中古物件の残り耐用年数。「法定耐用年数 − 経過年数 + 経過年数 × 0.2」で計算。最低2年。
経過年数が法定耐用年数を超えている場合は「法定 × 0.2」を適用し、いずれの場合も最低2年が下限です。例: 築15年RC造マンションの建物本体 = 47 − 15 + 15 × 0.2 = 35年。
附属設備(法定15年)は築15年で耐用年数の限界に達するため、経過15年以上で「15 × 0.2 = 3年」となります。これが「築古中古マンションの節税が3年で終わる」と言われる構造的な理由です。
本ツールでの使われ方
Step 2の 築年数 入力時に自動計算され、減価償却年数として使われます。詳細は 計算ロジック §4-3 を参照。
取得価額
減価償却の基礎となる金額。物件の購入代金だけでなく、仲介手数料・登記費用などの付随費用を含む。
国税庁通達13-1-1および所得税基本通達38-7に定められた概念で、減価償却の対象となる「資産の取得価額」は購入代金そのものではなく、取得に要した付随費用(仲介手数料・登記費用・不動産取得税など)を建物比率で按分加算した値を指します。
本ツールでは「建物の取得価額 = 建物価格 + (取得諸費用+仲介手数料+不動産取得税) × 建物比率」として計算します。このため、自動計算モードでは「フォームに表示される建物価格」と「実際の減価償却基礎」が一致しないことがあります。
本ツールでの使われ方
Step 3の建物価格・附属設備価格に対して、Step 3の取得諸費用と Step 6 で自動計算される仲介手数料・不動産取得税が按分加算されます。具体的な計算例は 計算ロジック §4-5 取得価額の考え方 を参照してください。
減価償却基礎
減価償却を計算する元になる金額。建物本体と附属設備で別々に計算。
取得価額を「建物本体70%」と「附属設備30%」に按分し、それぞれで減価償却計算を行います。建物本体は耐用年数が長い(RC=47年)ため節税効果は薄く広く、附属設備は短い(15年、築15年以上は3年)ため初期数年に集中します。
この「本体70% / 設備30%」は税法で定められた比率ではなく税理士業界の慣行です。慣行的には60〜80% / 20〜40%の範囲で按分されます。設備比率を上げるほど短期節税効果が大きくなります。
本ツールでの使われ方
Step 3で建物価格・設備価格を入力すると、それぞれの取得価額に取得諸費用が按分加算され、構造別の耐用年数で割って年間減価償却額が算出されます。詳細は 計算ロジック §2-4 および §4-1 を参照。
4. ローンの用語
元利均等返済
毎月の返済額が一定で、利息部分が徐々に元金返済に振り替わる返済方式。投資物件ローンで最も一般的。
毎月の返済額が完済まで変わらないため、月次キャッシュフローの予測がしやすい方式です。返済初期は支払額に占める利息の比率が高く、年数が経つにつれて元金返済の比率が増えていきます。
対する「元金均等返済」は毎月の元金が一定(利息は残高に応じて減少)で、総支払利息は少なくなる代わりに初期返済額が大きくなります。投資物件では月次CFを安定させたい目的から元利均等返済が選ばれることが多いです。
本ツールでの使われ方
Step 5の 借入条件 でローン情報を入力すると、本ツールは元利均等返済を前提に年次の利息・元金返済額を自動計算します。計算式は 計算ロジック §6-1 元利均等返済 を参照してください。
元金均等返済
毎月の元金返済額が一定で、利息は残高に応じて減少していく返済方式。
初期返済額は元利均等より大きいですが、年数経過で返済額が減少していきます。元金の返済ペースが一定のためローン残高が早く減り、総支払利息は元利均等より少なくなります。
投資物件では月次CFを安定させたい目的から元利均等が選ばれることが多いですが、長期で総支払を抑えたい場合は元金均等が有利です。
本ツールでの使われ方
Step 5の返済方式で「元金均等返済」を選択できます。詳細は 計算ロジック §6-2 を参照。
ローン残高
各時点で残っている借入元金。売却時のネット手取りに直結する。
元利均等返済では返済初期の元金返済が遅く、10年経過時点でも借入額の70%程度が残ることが珍しくありません。これは初期は利息比率が高いためです。
売却時の手取りは「売却代金 − 譲渡費用 − 譲渡税 − ローン残高」で計算されるため、想定保有期間でのローン残高推移は重要な投資判断材料です。残債が物件価格を下回らない限り売却損が発生します。
本ツールでの使われ方
30年予測表に各年のローン残高が表示されます。売却シナリオでは指定した売却年のローン残高が自動的に控除されます。
金利
借入金に対する年率の利息率。投資用ローンと住宅ローンで大きく異なる。
住宅ローン(マイホーム)は年0.3〜1.5%が相場ですが、投資用ローン(賃貸物件)は年1.5〜3.5%と高めです。返済原資が家賃収入(変動リスクあり)のため、貸し倒れリスクが高いと評価されるためです。
本ツールは固定金利前提で計算します。変動金利型を組む場合、将来の金利上昇リスクをユーザー自身で評価する必要があります。金利が0.5%上がるだけでも30年間の総支払利息が大きく増えるため、感度分析として複数金利での試算を推奨します。
本ツールでの使われ方
Step 5の 借入金利 で入力します。年次の利息計算と総支払利息に直結します。
用語の意味がつかめたら、実際にシミュレーションを試してみてください。
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